富士フイルムが「ジェリーカメラ」なるフィルムカメラを中国で新発売。価格は約 4,500円
富士フイルムの「ジェリーカメラ」は、2024 年 11 月に中国市場で発売されたスケルトン仕様のフィルムカメラです。中国での正式名称は「富士 C400 果冻胶卷相机」。ISO400 のカラーネガフィルムを 36 枚撮り分内蔵し、発売時の価格は 209 人民元 (当時のレートで約 4,500 円、2026 年 8 月 28 日時点のレートでは約 4,950 円相当) でした。2026 年 8 月 28 日時点で、富士フイルム日本が公開している製品ラインアップに国内向けの正規販売は確認できません。
画像出典: Reddit
どんなカメラか
見た目は写ルンですに近い「レンズ付きフィルム」スタイルですが、最大の違いは撮り切ったあとにフィルムを交換して繰り返し使えることです。スケルトンボディにフラッシュを内蔵し、操作感は使い捨てカメラとほぼ同じ。フィルムカメラを初めて触る人はそのまま使い捨て感覚で、慣れている人は本体を残してフィルムだけ入れ替えて使う、という二通りの使い方が想定されています。
発売時に公表されているスペックは以下の通りです。
- 大きさ: 115 x 60 x 33mm
- 重量: 118g
- フィルム: ISO400 カラーネガフィルム内蔵 (36 枚撮り)
- レンズ: 固定式 32mm/f11
- シャッタースピード: 1/125 秒
- フラッシュ: 内蔵 (有効距離 1〜3m)
内蔵フィルムは C400。交換は 135 判ならどれでも
製品名が示す通り、内蔵されているのは富士フイルムの C400 フィルム です。C400 は同社が 2024 年 6 月に中国で生産を開始したカラーネガフィルムです。
2026 年 4 月 8 日、富士フイルム中国のブランド拠点「富士影像文化館」の公式微博アカウントが、フィルムの交換手順を公開しました。そこでは交換用として C400 が挙げられていますが、あわせて135 判 (35mm) のフィルムであればどれでも交換できると明記されています。つまり中身を好きなフィルムに入れ替えて使えるカメラ、ということになります。
公開されている手順は次の通りです。
- 巻き上げローラーが回らなくなり、上部の表示が「36E」になったら 1 本撮り終わり
- 本体底面のシールを小刀で切り、側面のボタンを押しながら後蓋を開けて、使用済みフィルムを取り出す
- 上部のローラーを「36E」の位置に戻し、新しいフィルムを装填する
- フィルムを引き出し、フィルムの穴をカメラ内部左上にある小さな突起に合わせてはめ込む
- 本体下部の巻き上げローラーを半回転させ、正常に巻き上がることを確認する。問題なければ感光を防ぐため素早く後蓋を閉じる
- 後蓋を閉じたら、本体底部のローラーが止まるまで反時計回りに回す (およそ 30 回転)
装填時の注意として、フィルムは突起している側を上に向けること、カメラ内部中央のスロット上部にあるツメには絶対に手を触れないこと、の 2 点が挙げられています。
保証の扱い
発売時の中国メディアの報道では、後蓋を開けた時点で保証の適用外になるとされていました。その後 2026 年 4 月に上記の交換手順が富士フイルム中国側から公開されているため、現地での扱いは当初の案内から変化しているとみられます。
いずれにせよ日本国内向けの正規販売品ではないため、富士フイルム日本による保証・修理対応は期待できません。購入する場合は、販売店独自の保証や返品条件を確認してください。
日本から入手するには
日本国内での正規販売は確認できません。中国の EC や越境 EC、国内のフリマアプリなどで流通することがありますが、出品状況・価格・日本への配送可否はいずれも変動します。購入時には次の点を確認してください。
- フィルムが未使用の状態で内蔵されているか
- 販売者の評価と、返品・キャンセルの条件
- 日本への配送可否と、送料・関税を含めた総額
写ルンです・Kodak EKTAR H35 との比較
| ジェリーカメラ | 写ルンです シンプルエース | Kodak EKTAR H35 | |
|---|---|---|---|
| 方式 | フィルム交換可 | 使い捨て | フィルム交換可 |
| フィルム | ISO400 C400 を 36 枚撮り分内蔵 | ISO400 を 27 枚撮り分内蔵 | 別売 (ハーフ判) |
| フラッシュ | 内蔵 | 内蔵 | 内蔵 |
| 価格の目安 | 発売時 209 元 (当時約 4,500 円) | 公式価格 2,990 円 | 国内通販で約 6,700〜8,000 円 (本体のみ) |
| 国内での入手 | 輸入・個人間取引のみ | 容易 | 容易 |
写ルンですと比べると割高ですが、EKTAR H35 のようにフィルムを別途買い足す必要がなく、フィルム入りの状態で手に入る低価格帯の再使用可能カメラ、という位置づけになります。
撮り終わったあとの現像
撮影後は、上記の交換手順に従って本体からパトローネを取り出し、フィルムだけを現像に出すのが確実です。中身は一般的な 35mm カラーネガ (C-41) なので、C-41 処理に対応する多くの現像店で受け付けてもらえます。
カメラごと持ち込む方法もありますが、使い捨てカメラと同じ扱いで本体が返却されないことがあります。持ち込む前に、受付可能かどうかと本体が返ってくるかを必ず確認してください。
お近くの現像所は ラボ検索 から探せます。
この記事は 2024 年 11 月の初出記事を 2026 年 8 月に更新したものです。



